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薬剤師・国際中医師 大串 一稔

漢方薬シリーズ その161 「産後の不調」

 28才のAさん、「産後3ヶ月くらいから、目眩、悪心、動悸、後頭部の重痛が起こる。疲労倦怠感が強いのに寝つきが悪く、睡眠が浅い。諸症状は、疲労や目の使いすぎ、ストレスなどで悪化しやすい。食欲が無く、肩こり、腰痛などもみられる。」といった症状でした。出産と授乳により気血を消耗し、心血と脾気が不足したことによって心脾両虚を生じたと考え、帰脾湯を服用していただくことにしました。精血を補い体力を回復させるため、瓊玉膏も併用しました。2週間ほどで、目眩、悪心、動悸、後頭痛が減少し、寝つきも良くなってきました。その後、1ヶ月ほどで、ストレスや疲労の強いとき以外は症状が出なくなり、顔色も良く、食欲もあり、かなり元気になってきました。更なる回復をめざして現在も服用中です。

 漢方的に考えると、産後の身体は、通常の状態とは異なり、出産や授乳により陰血を消耗した「亡血傷津」、胎盤や悪露の残留による「瘀血内阻」、それらに伴い気や血などの不足や気・血・津液の停滞を生じている「多虚多瘀」という病理的な特徴があります。治療を行うにあたり、これらのことを念頭におくことが大切です。

 出産や授乳というのは、気、血、津液、精などの正気を大いに消耗します。そのため、気血の不足や不調から、感染症にかかりやすかったり、精神的に不安定になり、いつもは気にならないことが気になったりすることもあります。

 疲れた心身を身体に優しい漢方薬でケアして、元気いっぱいのママをめざしましょう。

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