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薬剤師・国際中医師 大串 一稔

漢方薬シリーズ その178「慢性咽頭炎」

 咽喉は、経脈の循行が多く、呼吸や飲食の通り道でもあり、そのため五臓六腑と密接な関係があります。中でも肺・胃・脾・腎・肝の病変は咽喉に反映することが多いです。慢性咽頭炎の原因を漢方的に考えてみますと、まず、「風寒」「風熱」などの外邪により急性咽頭炎を発症し、長期化したり繰り返すことにより引き起こされる場合があります。その他、飲食の不摂生や喫煙などによる「湿熱」や「肺胃熱盛」、過労などによる「肺陰虧損」や「陰虚火旺」「脾肺気虚」、ストレスなどによる「肝気鬱結」「肝火上炎」「気滞血瘀」「気滞痰凝」などが考えられます。

 Aさんは50代の女性。「喉がつまったような不快感や乾燥感があり、午後から夕方にひどくなることが多い。飲み物で喉を潤したくなる。初期には咽痛が強かったが、今は軽度。午前中や休日は、あまり気にならない。お仕事でのストレスが多い。舌紅少苔で足の冷えなどは無い。」とのこと。

 ストレスから「肝火上炎」を生じ、その熱により津液を灼傷し「肺陰虧損」を引き起こしていると考え、丹梔逍遙散と養陰清肺湯を服用していただくことにしました。

 2週間ほどの服用で、喉の不快感や咽痛が減少。現在も服用中ですが、症状は快方に向かっており、もう少しで卒業だと思います。

 漢方薬は、「慢性咽頭炎には○○湯。」「喉の不快感があるから○○湯!」などといった使い方では、効果が発揮できません。患者さんの症状、体質を漢方的に分析し、治療方針を立て、それに合った漢方薬を決定することが治療の早道です。

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