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薬剤師・国際中医師 大串 一稔

漢方薬シリーズ その157 「アトピー性皮膚炎」


 当薬局で最もご相談の多い疾患の一つであるアトピー性皮膚炎ですが、漢方的に見たその発症の仕組みは複雑で、患者さん一人一人少しずつ異なります。その中で、脾胃(消化器)などの内臓は、冷えているのに、患部である皮膚は、乾燥や熱感がみられるケースがあります。

  「30才のAさん。幼少期からアトピー性皮膚炎と診断され、増悪・緩解を繰り返していたが、社会人になってから、過労や睡眠不足で悪化した。顔面を含め、上半身を中心に、淡紅色の紅斑や鱗屑がみられ、乾燥し痒みが甚だしい。入浴後、疲労、睡眠不足などで悪化しやすく、入浴中は緩解する。手足が冷えやすく、寒がりだが、すぐ汗をかく。温かい飲み物を好み、食後は眠くなったり、お腹が張ったりしやすい。」との事でした。患部症状や体質などから、「脾陽虚」のために、正気(気・血・津液・精)の生成が低下し、皮膚を滋養できず、バリア機能や潤いに不調をきたしていると考え、附子理中湯と四物湯を服用していただくことにして、スキンケアの指導もさせていただきました。皮膚のダメージを改善するため瓊玉膏も併用しました。半年ほどでつらい症状はなくなり、一年くらいですっかり落ち着きました。

  アトピー性皮膚炎は、西洋医学でも根治する明確な治療法は確立されていないのが現状です。また、漢方においても「こうしたら、アトピー性皮膚炎は治る」といったマニュアルのようなものは無く、個々の患者さんの症状に合わせた、臨機応変で細やかな対応が必要となります。中国などに比べ、日本人にアトピー性皮膚炎が多いのは、体質や生活様式によるものだと考えられます。当薬局では、その部分に重点を置き、中医皮膚病学をベースに日本人の体質に合わせて、独自の漢方治療を行っています。是非、一度ご相談下さい。

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