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薬剤師・国際中医師 大串 一稔
紅斑とは毛細血管の拡張などにより皮膚表面に発赤を伴った状態をいいます。患部を圧迫すると色が消失するのが特徴です。原因は、感染症、アレルギー、日光などをはじめ、多岐にわたります。漢方理論では、基本病機は、邪熱が血分に侵犯した血熱証や血の流れの停滞による血瘀証を中心に考えます。
「55才の女性、顔面部の頰骨から首にかけて、淡紅色の斑がみられる。痒みは軽度だが、時に耳の痒みを伴う。悪化すると患部が盛り上がってくる。症状はストレスや疲労で悪化する。喉が渇いて冷たいものを好む。睡眠は6~7時間くらいとれているが、夜中に目が覚めやすい。肩こりがあり、時に耳鳴がすることもある。普段からやや軟便気味。」とのお話でした。
陰虚火旺と肝鬱化火から血熱を生じていると考えて、丹梔逍遙散合四物湯と瓊玉膏を服用していただきました。1ヶ月ほどで、赤みが目立たなくなり、7ヶ月ほどで、ほとんどの症状は無くなりました。服用していると皮膚以外の体調もよいとのことで、現在は瓊玉膏のみ服用中です。
漢方では、患部の色、好発部位、悪化条件、随伴症状などから、そのパターンを鑑別し、「血熱証」「湿熱証」「寒湿証」「血瘀証」「陰虚火旺証」「肝火上炎証」「心火熾盛証」「胃実熱証」等々に分類し、更に症状、体質を分析して、治療方法や漢方処方を決定します。複数のパターンが混在していることも多く見られます。他の皮膚疾患同様、患部症状をよく観察して漢方薬を決定することが治療の早道となります。
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