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元気堂薬局 薬剤師・国際中医師 大串一稔

漢方薬 シリーズ 222「春に悪化するアトピー性皮膚炎」

 漢方では、疾病の発症や悪化を生じる外部からの刺激(外邪)を外感六淫 (風・寒・暑・湿・燥・火) としています。また、体の中の不調により外邪に類 似した症状を引き起こすものを内生五邪といいます。この中で、風のような症状(目眩、震え、痙攣、痒み)を内風といいます。其 の一方で、六淫の風は、外風ともよばれます。内風 による痒みを生じる皮膚 疾患は、臨床上、多く見ら れます。外感六淫と内生 五邪は、互いに影響し合い、内生五邪を生じている場合、それと類似の六淫を感受しやすい(同気 相求)と考えられています。例えば、「普段から冷えのある人(内寒)は、寒さ(外寒)の影響を受けやすい。」などです。
  アトピー性皮膚炎の女 性Aさん「患部の赤みは 強くないが、乾燥が顕著 で白い薄片がポロポロ落 ちる。痒みは強く、掻いても汁は少ない。髪なども 乾燥しやすく、パサパサする。」などの血虚風燥の 症状が主で、普段は、当帰飲子などで落ち着いていますが、春先の花粉が飛ぶ頃になると悪化してきます。  
   血虚風燥による内風があるため、春の主気である外風の影響を受けやすいと考え、当帰飲子と玉 屏風散を併用していただくことにしました。 「今年は、花粉が飛んでも痒くならず、とても楽です。」と喜んでいただけました。  
  アトピー性皮膚炎の治 療には、いろいろな漢方 理論を駆使して、臨機応変で、細やかな対応が必 要となります。「アトピー には、○○湯!」などという単純なものではありません。他の疾患も同様で すが、一人一人の患部症 状、全身症状、体質、悪化 条件、随伴症状などにより、その方にあった治療方針に基づいた「証」を決定することが重要になります。

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